知能検査をすることについて

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。自分の知能…知りたいような知りたくないような、そんなかんじがしませんか。成人の知能検査は、WAIS-Ⅲ(ウエイス)というものが一般的です。haru自身もやってもらったことがありますが、結構エネルギーをつかうし、これでじぶんの数値がでるんだ…と思うとドキドキしてしまいました。結果は…まぁ、なんていうか、恥ずかしいですよね。その心理士さんにじぶんの数値がばれるわけだし。心理士さんもやさしい人だったので、あたたかくほめてくれましたが。採血したらデータは患者さんに基本的にお返しするとおもうんですね。少なくとも医者だけが隠し持っておくことはない。しかしウエイスはちがうんですよね…。患者さんにはっきりとした数値をいわないことがおおい。これに対してかなり違和感があります。検査をしたら結果は患者さんのもの。そう思うんですね。まぁ、医者が「ウエイスをしよう!」と思うのは患者さんとはなしていて「うーんこの人知的にどうなんだろう…」「発達のでこぼ...

境界

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。じふんとたにんの境界、わかりますか?物理的には、人はひとりひとり別個の人間です。しかし、こころの境界って案外難しい。彼氏-彼女、夫-妻の場合。「なんであなたはこうしてくれないの!」と求めがち。でもそうしないのは相手の事情があるから。そういうときは「わたしはこうしてほしい。わたしはこう思う」といった「わたし」発信のことばに変換しましょう。そうすれば相手の境界にふみこまずに話ができます。現実はなかなかそううまくはいきませんが。親-子の場合。これが最も難しいと思うんですね。親はこどもを躾て教育するという役割があります。一方で自立を見守るという役割も担っているのです。放任すぎてもよくないし過干渉もよくない。また、親自身がどんな背景で育ってきたかによっても親の常識が異なります。子どもにどこまで踏み込んでいいのか、よくないのか。不安な場合は客観的な第三者(専門家)に相談してみてもいいでしょう。友達の場合。これもむやみやたらと踏み込んでは...

mustじゃなくwant

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。あなたは行動するとき、どんな気持ちから行動していますか?「must~すべき」なのか「want~したい」なのか。mustで行動していると疲れます。自分のこころを縛り、へとへと。wantで行動するとハッピーです。わくわくする気持ちが涌いてくるはず。「男だから~すべき」「女だから~すべき」「父だから」「母だから」といろいろな社会的役割にわたしたちは縛られています。それだけでもしんどいのに、更に自分で「~すべき」と追い詰めてしまうと、もうぐったりです。mustの世界からwantの世界に移りましょう!わくわく、ドキドキ、気持ちが晴れやかになることまちがいなし。haruでした。

機能不全家族、アダルトチルドレンってどうなんだろうね

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。 こんにちは。haruです。機能不全家族、アダルトチルドレン(おとなになりきれないおとな)、聞かれたことがある方もおおいかもしれません。詳細な意味の定義は成書におまかせするとして。haruはこの「機能不全家族」「アダルトチルドレン」ということばのひびきがきらいです。またネット上で主にひろがっていることばで、安心感のある場所で告知されるのではないということも抵抗があります。過去を振り返ったときに、「うちって機能不全家族だったんだ…」「わたしはアダルトチルドレンなんだ…」って思ったとき、なんかまずは親へのうらみつらみがでてくると思うんですよね。「なんでちゃんとした家庭で育ててくれなかったんだ」ってうしろむきのベクトルになっちゃう。目的は「いま、ここ」をよくしていくことなのに、うしろばかり振り返って憎悪エネルギーが増大して。大事なのは過去の家庭をかえることじゃなくて、いまここの自分をよくすること。過去の傷ついた体験を安心できる場所できいてもらう必...

なんでも知ってる内科医…

 <精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。医療業界のひどい悪口でなんでも知ってるけどなんにもできない内科医なんにも知らないけどなんでもできる外科医なんにも知らないしなんにもできない精神科医というのがあります。いや、書いてて泣きそう。個人的には、他の科の医者をリスペクトできない医者はちゃんとした医者じゃないとは思いますが、要は他の科の医者からみて精神科医は「なにやってんの?」って世界なんだと思います。でも一言言いたい。どれだけ自殺者をへらすことに尽力していることか…!希死念慮が切迫しているとき、こちらも冷や汗をかきながら超全力で治療にあたっているのです。5年生存率が何%上昇した、とかいうはなしでなく、長かったら50年は伸ばしてると思うのです。精神症状で死にたいと思うのはよくあること。また精神疾患をかかえていることで死にたいと思うことも。たしかに…ルート取る(血管確保)のもあやしい、挿管はなおあやしい、でその後の指示はもっとあやしい。所謂、お医者さん的なこと...

診断

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。精神疾患は生物学的指標(採血データのここがわるいとか)がないなかで診断をつける必要性があります。診断といっても10人が10人同じ診断をくだす患者さんもあれば、ばらばらになる患者さんというのもあるのです。「幻聴」があるから統合失調症、という訳でなく、解離性障害や知的障害、そもそも診断がつかないパターンもあります。そういうときに、「診断をつけること」に拘泥してしまうと「そのひとにとってなにが必要か」ということが抜け落ちてしまうと思うのです。家族の葛藤がつよいのであれば家族調整が必要だし、職場が辛いのであれば職場のなにが辛いのかを一緒に探っていく必要がある。診断はあくまで薬物治療のための軸だと思うので、薬物治療が必須でないならそこまでこだわらなくていいのではないかと思うのです。というのも、精神科医は投薬ができる権利と知識がある。へたすると、過剰に投薬をしてしまいかねない立場にある。その背景には過剰診断があると思うんですね。診断にこ...

診療でたいせつにしていること

<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。こんにちは。haruです。医者なので、病気を診断・治療することはなにより抜かしてはならないのですが、それ以上にたいせつにしていることはその人の生活にどれくらい支障がでているかということです。はたらいている人なら仕事ができているかどうかはとてもおおきいですし、主婦の方なら家事が順序だててできているかも考えていきます。聞き取りだけでなく、この症状が出ていたらこれくらい生活に支障あるかなとか想像力も働かせます。病気だけをみるのでなく、その方の生活をみるようこころがけています。haruでした。

略語あれこれ

こんにちは。haruです。精神科医にとって「統合失調症」とか「双極性障害」という呼び方は長いしまどろっこしいんですね。そこで出てくる業界用語。精神科略語集を作ってみました。S(エス)Schizophrenia、統合失調症のこと。「あの人はS」という使い方をします。MDI(エムディーアイ)、bipolarⅠ(バイポーラーワン)、bipolarⅡ(バイポーラーツー)ManicDepressiveIllness。双極性障害のこと。バイポーラーワンが激しい双極性障害、バイポーラーツーがソフトな双極性障害。PDD(ピーディーディー)Pervasive Developmental Disorder。自閉スペクトラム症。ざっくりいうといわゆるアスペルガーですね。OCD(オーシーディー)Obsessive Compulsive Disorder。強迫性障害。ADHD(エーディエイチディー)Attention Deficit Hyperactivity Disorder。注意欠如多動症。AN(エーエヌ)Anorexia Nervosa。神経性無食欲症。DID(ディーアイディー)Dissociative Identity Disorder。解離性同一性障害。BPD(ビーピーディー)BorderlinePersonalityDisorder。境界性人格障害。 MR(エムアール)MentalRe...

転移、逆転移

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治療の枠組み?

こんにちは。haruです。精神科医になりたてのとき、「枠組みをつくりなさい」とよく言われました。は?枠組みってなに?としばらく悩んでいたのですが。要は「診察の時間場所を定めること」だったのです。最初は上司がなにをいっているのかよくわからなかったのですが、その大切さをひしひしと感じます。まずは場所。一定の診察室をつかうのが理想的です。そして時間。何曜日の何時ごろ何分診察します、という取り決め。治療関係を安定させるためにこれは非常に重要です。まず、会いすぎると変化がわからない。つぎに不定期に時間制限なく会っていると、患者さんの巻き込みや操作に振り回されてしまいかねないのです。内科などでは入院していれば毎日診察があるのが当たり前ですが、精神科では行動制限をしていなければ週1~2です、だいたい。これはサボっているのではなく上のような理由があるのです。もちろん巻き込みや操作性のある患者さんはごくわずかですが、精神科医は常々その可能性を考えておかなければいけません。つめたい言い方になるかもしれませんが、精神科医が立ち位置を変えず安定してそこにいることが治療を安定化させるのです。でもまぁ実際は、時間場所の取り決めはなかなか厳密にできないことが大半です。面接中にピッチがなることもあるし、患者さんに迷惑をかけながら診療しているのが実情です。haruでした。<精神科医haruによる相談サービス&...

東京へむかう…

こんにちは。haruです。不思議な現象のひとつ。精神病のひとが調子を崩してむかう先に「東京」があります。血統妄想があり皇居を目指すひとやアイドルに対して妄想がありアイドルを目指して東京にむかうひと、なんだかよくわからないけど東京にむかうひと。日本の首都だから日本人の妄想をもつひとは東京に向かうのかとか、逆に東京で発病されたひとはどこに向かうのかとか、発病されたアメリカ人は果たしてニューヨークに向かうのかとか。考え出したらきりがありません。東京って不思議な場所だと思うんですよね。東京の街のなかにいろいろな顔がある。多面的な存在だと思うのです。その多面性故に様々なひとを惹き付けてやまない。わたしたちも「東京にいく」というとなんだかパリっとした気分になりませんか。(haruが田舎者だからかもしれませんが…)やっぱり特別な場所だと思うのです。haruでした。<精神科医haruによる相談サービス>興味がある方は下記までご連絡下さい。psychiatristharu☆gmail.com☆を@に変えて送信をお願い致します。電話相談希望の方はメールにLINEのIDを書いていただければこちらから折り返しお電話致します。また頂いた個人情報は必ず守らせていただきます。宜しくお願いいたします。