転移、逆転移


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こんにちは。haruです。
精神科の診察のなかでよく起こると言われている現象について書いてみたいと思います。

精神科医と患者さんは、治療者‐患者関係として出会います。しかし、治療が進行していくなかで、その関係性が変容していくことがあります。

転移とは、患者さんが重要な他者を治療者に投影する現象でよくあるのが親です。父子関係が葛藤を抱えていた場合、男性治療者に父親像を投影してさまざまな感情を抱きやすいことがあります。治療者以上の役割を期待したり急に拒絶的になったり。

逆転移とは、逆に治療者が患者さんに対して重要な他者を投影することです。これが気をつけなければならないところで、あってはならないことなのです。しかし治療者も現実の人でしかないので、自分のさまざまなこころの問題を直視して改善するようつとめなければなりません。

たまに聞く、「精神科主治医に恋をしてしまいました」という話。これは転移がおきているのだと思われます。これはこれで仕方ないのですが、その恋愛が成就した場合。これは治療者失格だと思われます。

患者‐治療者関係として出会っており、治療者は治療者としての立場を全うすべきだと思います。治療者が恋人になってしまった場合、その関係性は不安定なものになり、治療どころではありません。精神的な葛藤というのは短期間で変化するものでなく、何年間も継続して付き合っていくものです。治療者との安定した関係を保ち続けること、これがなにより大切なことになります。

ただまぁ、心理療法的な関わりをあまりせず、薬の話に終始するというやり方であればこのようなことは起こりにくいのかもしれません。しかし、人間関係の葛藤を取り扱わない精神科ってどうなんでしょうか。

治療者に恋心を抱いたなら、その関係は終結した方がいいかもしれません。それを取り扱うという方法もあるかもしれませんが、性別を変えるとかした方が最終的にみて早いことがあります。

まぁ、単純に、精神科医がひどいことを言って傷つけている場合も多々あると思いますが。自分自身も気をつけなければ、と思う今日この頃です。

haruでした。

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