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こんにちは。haruです。
精神疾患は生物学的指標(採血データのここがわるいとか)がないなかで診断をつける必要性があります。診断といっても10人が10人同じ診断をくだす患者さんもあれば、ばらばらになる患者さんというのもあるのです。
「幻聴」があるから統合失調症、という訳でなく、解離性障害や知的障害、そもそも診断がつかないパターンもあります。そういうときに、「診断をつけること」に拘泥してしまうと「そのひとにとってなにが必要か」ということが抜け落ちてしまうと思うのです。
家族の葛藤がつよいのであれば家族調整が必要だし、職場が辛いのであれば職場のなにが辛いのかを一緒に探っていく必要がある。診断はあくまで薬物治療のための軸だと思うので、薬物治療が必須でないならそこまでこだわらなくていいのではないかと思うのです。
というのも、精神科医は投薬ができる権利と知識がある。へたすると、過剰に投薬をしてしまいかねない立場にある。その背景には過剰診断があると思うんですね。診断にこだわらなくていいのではないかというのには、そういった側面への配慮があります。
また、診断自体もその精神科医がどんな視点から物事をみているかでも変わってきます。発達性トラウマの記事にも書いたことですが、「トラウマ」という概念をもって診ているかどうかも大きく異なります。
例えば「浪費」「派手な異性関係」「アルコール乱用」ときくとすぐ双極性Ⅱ型障害と診断がつきそうですが、それらをどういった生育歴・文化的背景をもつひとが、どういった文脈でどういった理由でしているかによっても全く異なってきます。キーワードによる診断は危ういと常々思います。双極性Ⅱ型障害は疾患分類自体が新しい概念ですし、その疾患の存在自体を疑う精神科医もいます。トラウマという視点からとらえなおすと、過覚醒で浪費や異性やお酒に手を出すなんてこともあるのです。
診断に疑問がある人は納得いくまで合う医者を探すというのもひとつの方法かもしれません。ドクターショッピング、とわるくいわれますが、自身の病気のこと(もしかしたら病気でもないかもしれない)ですから妥協する必要はないと思うのです。精神科医療はそれくらいあやふやな世界でもあると思っています。
haruでした。
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