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こんにちは。haruです。
「わたし、うつでしょうか」「しんどいんです」よくある受診経緯です。また「精神科医は簡単にうつという」「ずる休みさせている」という話を聞きます。
実はそんなことなくて、いろいろなことを考えていたりします。
まずはうつなのかどうか。患者さんが「うつです」といっても本当に病気のうつなのか、単に気分が落ち込んでいる正常範囲なのかを考えます。そのなかでもインプレッションは特に大切にしていて(こういうと単なる主観ではないかと言われそうですが、ある程度トレーニングした精神科医ならほぼ一律にうつだという印象を持つ患者さんているものです)不安感や抑うつ気分、焦燥感をこちらが感じるかどうかをみます。
その上で食事や睡眠をとれているか、入浴や身なり整容は整えられるか、仕事はできているか、集中力は落ちていないか…などなど聞いていきます。
うつだった場合いちばん大切なのは病歴をきいていくなかで、身体疾患が隠れていないか。また既に飲んでいる薬のなかでうつになる副作用をもつ薬は飲んでいないかをきいて鑑別していきます。そこを見落として抗うつ薬で治療してしまうと危険。なので医師が採血をすすめる場合は必ず受けるようにしましょう。
うつだった場合次に大切にしているのは、双極性(そううつ病)が隠れていないか。気分が下がるだけでなく、上がった過去がないかはとても重要です。気分が上がると、必要以上に喋りすぎたり浪費や性的に奔放になるなど社会的損失が大きいのです。これを知らずに抗うつ薬を使ってしまうと、抗うつ薬の作用で気分が上がってしまい、取り返しのつかないことにもなりかねません。また気分があがるのは気持ちのいいことなので、気づかなかったり隠したがる傾向にありますが損失を被るのは患者さんなので、そういったことがないかは自身でも気をつけてみるようにしてみてください。
逆に「うつじゃない」場合。よくあるのが適応障害という疾患です。ざっくりいうと職場環境や家庭環境に適応できず、気分が落ち込む状態ですね。この場合は環境調整といって、環境を変えることが必要になってきます。症状によっては薬物療法を併用していきます。
では職場環境にあってないからすぐ配置がえや休職になるのかというとそれは気分の落ち込みの程度や、その人のこれまでの経歴に拠るところも多々あります。20代前半の人が不適応をおこすのと40代の人が長年問題なく仕事をしてきてはじめて不適応をおこすのでは意味が違います。後者は明らかに環境要因が大きいでしょうが、前者は個人要因が大きい可能性もあり配置がえをしてもまた同じ問題がおこるかもしれず判断が難しいところです。いずれにしても患者さんの話を聞きつつ職場の上司や産業医などと連携を取りながらどうしていくか考えていくことになります。
難しいのは家庭環境に不適応を起こしている場合。家庭からはなかなか逃げられませんよね。この場合も何がストレスなのかをひとつひとつほぐしていきながら、しんどい相手と心理的物理的に距離をとっていく、というイメージでやっています。
うつ、適応障害と書いてきましたが、診断がつかなくても人生自体がしんどい状況ってありますよね。そういったときはカウンセリングなどでお話しながらなんとかその状況を切り抜けられるようお手伝いができたらと思っています。
haruでした。
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